高尾山薬王院(東京都八王子)

 高尾山薬王院は、真言宗智山派大本山です。成田山新勝寺、川崎大師平間寺とともに真言宗智山派の関東三大本山に数えられます(*1)。

 薬王院の名前は、当初の御本尊が、薬師如来だったことに由来しますが、現在の御本尊は、飯縄大権現(いづなだいごんげん)です。不動明王(大日如来の変身)が、日本に垂迹(*2)して飯縄大権現になったと説明されています。御本堂には、薬師如来と飯縄大権現が祀られています。御本堂内では、護摩祈祷が行われており、有料ですが、予約すれば、誰でも護摩祈祷を受けることができます。


<画像の説明>画像左又は下:高尾山薬王院御本堂  大きな天狗のお面が印象的です。

       画像右又は上:高尾山薬王院参道途中に設けられた天狗の銅像
 

 薬王院では、御本殿のすぐ左側の階段を上がっていきますと、今度は御本社があります。御本社は、東京都有形文化財となっています。拝殿は、桁行3間、梁間3間、銅瓦葺きです。拝殿、幣殿(*3)、本殿の三殿一体となる権現造、江戸時代後期の社殿建築です。社殿全体が彩色彫刻で覆われた華麗な建造物です。

<画像の説明>高尾山御本社本殿 銅板の屋根が飛んでしまいました。軒下に注目してください。


<画像の説明>高尾山御本社本殿 軒下の造形 。 

 

 御本社には、御本尊の飯縄大権現が安置されています。薬王院に参拝された場合には、御本堂にとどまらず、ぜひ御本社までお参りしてください。御本堂の上に更に御本社があることをご存じない方も多い様で、御本堂でUターンされる方が多くいらっしゃいます。仁和寺の法師(*4)にならない様、気を付けてください。

 高尾山はあまりにも有名ですが、簡単に場所をご紹介しておきます。高尾山は、新宿から西へ約50㎞、京王線特急を使うと高尾山口駅まで約50分です。高尾山口駅からは、ケーブルカーもありますが、参道は舗装されていて徒歩でも楽です。徒歩の場合、高尾山口駅から薬王院まで1時間ほどで到着可能です。標高は600m程度で、都心に比べて気温は低いです。

(*1)智山派の関東三大本山は、成田山新勝寺、川崎大師平間寺及び高尾山薬王院です。過去のブログでご覧いただけます。
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(*2)垂迹とは、本体である本地としての仏や菩薩が、仮に神や人間等の姿となって表れる事を言います。つまり、インドで発生した仏教の仏様と日本で発生した神様を関連付ける、平安時代に発生した日本神道特有の思想です。

(*3)幣殿は、参詣の人が献上物などをささげる社殿で、拝殿と本殿との中間にあります。

(*4)徒然草52段。仁和寺の法師がせっかく石清水八幡宮に参ったが、(途中と思わず)参拝を終えたと思い戻ってきてしまった。何と残念なことだ、と。詳細は、図書館で読んでください。

2020年11月16日