高幡不動尊(東京都日野市) *関東三大不動尊の一つとして
高幡不動尊は、正式には高幡山金剛寺と言います。京王線或いは多摩モノレール高幡不動駅より徒歩5分、両側にお土産屋さんやお蕎麦屋さんの並ぶ参道を過ぎた、突き当たりに仁王門があります。
仁王門は、総門から大日堂に至る現在の寺のメインストリートからは外れて建てられており、現在本殿として使われている不動堂と相対しています。(実際には、不動堂に対して左に少しふれています)。どういう経緯でこのような伽藍配置になったかは、良く分かっていませんが、創建以来、何度か戦乱に巻き込まれたことと関係あると考えられます。大日堂と仁王門は、重要文化財です。
<画像の説明>画像左または下:高幡不動不動堂 画像右または上:高幡不動五重塔
当寺の不動明王坐像は、丈六(*1)、脇侍の矜羯羅童子(こんがらどうじ)、制托迦童子(せいたかどうじ)は、半丈六、3体とも重要文化財です。丈六の不動明王は、大変珍しく、不動明王としては、国内でも最大の大きさです。(*2)
巻き髪で弁髪をたらし、目は怒り目、口は牙をむき出しにしています。像の大きさと相まって像がもたらす迫力は十分です。いずれにしても、関東三大毘沙門天の一つであることは、疑いようはありません。
<画像の説明>画像左または下:高幡不動仁王門 画像右または上:高幡不動大日堂
不動明王坐像は、本堂(不動堂)の裏手の奥殿に祀られています。入場料を払えばすぐ近くから直接拝観することができますが、撮影禁止です。
関東三大不動尊については、こちらをご覧ください。
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(*1)丈六は1丈6尺のことです。唐尺では1尺は30.3cm、1丈は3.03m、1丈6尺は、約4.8mとなります。丈六仏は、立像(りゅうぞう)の場合、4.8m、坐像の場合は、半分の2.4mの像を言います。丈6より大きいのを一般には大仏と呼ばれます。
なお、周尺では、1尺は22cm、丈六は352cmとなります。そのため、この大きさのものを、丈六仏とよぶこともあります。
(*2)当寺の説明資料によると、丈六の不動明王(重要文化財)は、他に4例あるとされます。