三星堆博物館(四川省)

  三星堆遺跡は、約5000年前から約3000年前頃に栄えた古蜀(古代四川)文化です。三星堆博物館には、三星堆遺跡から発見された異様な造形が特徴な青銅製の仮面や巨大な人物像が多数展示されています。

 

<画像の説明>三星堆博物館の展示品(模刻)

 

 残念ながら、写真は撮れませんでしたが、目が大きく飛び出た(円柱が目から飛び出している)銅面は、印象深いです。なぜこのような造形がなされたのかいろいろ考えましたが、想像は尽きません。
それ以外にも、掲載した画像(模刻)も、四角く角張った顔、巨大な目、およそ今のアジア系の顔からは想像できません。古代蜀の地に住んだ宇宙人という評価も、あながち想像だけではないような造形です。

 

<画像の説明>
左或いは下:三星堆博物館の外部にあるオブジェ。前面は、太極図(巴のようなマーク)が描かれた太極拳の道場になっています。右または上:三星堆博物館の外部にあるオブジェ。

 

 中原の歴史で言えば、夏・殷(商)時代に相当します。考古学的には、最近は仰韶文化から竜山文化或いは二里頭文化と呼ばれる新石器時代から青銅器文化の時代です。殷(商)時代には、青銅器文化が花開きました。
 中原と四川の文明の関係は、ある程度の関係はあったというのは間違いないと思われます。しかし、具体的にどのような関係があったのかは、良く分かっていません。
星堆博物館において展示品を一通り確認しましたが、金石文は発掘されていない様です。この時代、中原では、多くの甲骨文字が発見され、以降の歴史時代とのつながりが、解明されていっています。その点、三星堆文化は、2000年以上文化が継続されましたが、次の時代につながることなく歴史から忘れさられました。
 中原の文化とは異なり、しかも高度に発達した四川地域の青銅器文化の存在は、中華文明の多源性を証明してくれると言われています。三星堆文明の更なる解明が期待されます。

2017年07月03日