龍門石窟は、大同の雲崗石窟、敦煌の莫高窟とともに中国の三大石窟の一つに数えられます。北魏孝文帝が、都を大同から洛陽に遷都後、龍門石窟の開窟が本格化しましたが、北魏時代に完成した窟はそれほど無く、その多くは、唐時代に入ってから完成しました。
龍門石窟の特徴は、雲岡石窟と比べてその硬さにあります。開窟に時間がかかったのは、堅い岩石を彫る技術的問題が大きかったと考えられます。今私たちが普通に見ることができる奉先寺洞も唐高宗の発願になるもので、675年に完成しました。顔の表情等は、唐風です。
<画像の説明>龍門石窟奉先寺洞 中央は毘沙門天